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2015/01/10

サヴォワ邸 〜住まいの原点と言われる住宅作品〜

住まいの快適さを追求する

当社のブログでも度々登場しているコルビュジエ。

手掛けた作品はどれも著名なものばかりですが、
その中でも住宅に多大な影響を及ぼしているのが 
今回ご紹介するサヴォワ邸です。 



パリの郊外に建てられていて、
付近には標識まで設置されています。


また敷地に入ると、
とても落ち着いた林が建物まで導きます。

1930年代に建てられたこの住宅は、
コルビュジエが提唱した「近代建築の五原則」が
余すところなく再現されています。


・水平窓、自由な立面

当時石積造が主流だった西洋建築では、
開口部の形状にはかなり制約がありました。

しかし鉄筋コンクリートの出現により
外壁が構造から解放されたため、
自由な外観や横連窓が可能になったと言えます。

このように地面から解放された外観は、
当時「宇宙船」と評されるほどでした。


・ピロティ

ピロティとは地上部分を半屋外として利用することで、
前述の通り当時コンクリートが開発されるまでは
実質的に不可能だった空間利用です。


・屋上庭園

サヴォワ邸では2階の中庭から屋上庭園に上がります。


屋上からはパリの中心部が一望できます。

コルビュジエは壁を額縁と見立てて、
この開口部を「ピクチャーウィンドウ」と名付けています。 


・自由な平面

2階にある中庭


中庭から光の差し込むリビング

回遊性のあるプランニングの他にも、
2階に中庭を設けたことで
とても広がりを感じる空間構成になっています。


これらのコルビュジエの提言は
今日の住宅においても反映されている、
現代建築の基本と言っても過言ではありません。