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2016/10/11

一生ものの包丁

豊かに暮らすということ

だれもが「いつかは使ってみたい」と思う包丁があります。

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京都の台所、錦市場商店街にある「有次(ありつぐ)」の包丁です。伝統の丁寧な手仕事で生まれた包丁は、京料理の料理人たちが「一生もの」の道具として愛用。

「切れ味」が違うには、理由があります。

「有次」は、永禄3(1560)年に京都堺町松原の鍛冶屋町に刀鍛冶・藤原有次として創業。京都御所御用鍛冶として出入りを許されていました。

明治時代になり帯刀が禁じられてからは、その優れた技は包丁造りに活かされました。包丁造りの工程ごとにすぐれた職人が存在し、吸い付くような羽当たり、その技術は世界的に高い評価を得ています。

歴史を感じる錦市場商店街のお店には、400本以上の包丁が並び、一つひとつの用途が違っているのを見るのがとても楽しいのです。

どれもシンプルで無駄のない機能美を備えたデザインです。どんな手にもしっくりなじむサイズが揃っています。

だれもが、せめて一本欲しいと思ってしまいます。どれがいいか迷ったら、お店の人に聞いてみてください。本当に丁寧に説明してくれ、ぴったりなものを選んでくれます。

このお店が楽しいのは包丁だけではありません。

手仕事で目立てているおろし金、見た目も美しいバターナイフやスプーン。可愛いい抜き型がびっくりするほどたくさん並び、ワクワクします。

「一生もの」と言われる上質の品は、値段も高価でなかなか手が出ないものですが、高いからこそ、手入れして永く愛用したいものです。

切れ味が悪くなったら、磨いてもくれますし、長い間使って柄の部分が傷んだら修理もしてくれます。手入れにも手間暇かけて丁寧に暮らす日々こそ、われわれが目指す豊かさがあるのではないかと思います。

包丁に自分の名前を入れたければ彫ってもらえます。
名前入りの「マイ包丁」もちょっといいですね。

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