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マキハウスデザインの旅「大屋根のモダン住宅、前川國男邸」
マキハウスデザインの旅日本における近代建築の礎となった前川國男氏の自邸。
昭和17年に竣工した建物ながら、
現在も大事に保存されていて実際に見ることができます。
外観
場所は、東京都武蔵小金井にある「江戸東京たてもの園」。
(リンク http://tatemonoen.jp/index.html )
この中にひっそりと前川國男邸が残されています。
リビング
(写真は
http://www.kyosanzan.jp/24_watch/05_maekawa_tei/maekawa_tei.html#より)
周辺の緑に囲まれたロケーションにあるこの建物は、とても居心地がよく
暖かい柔らかい日差しが溢れるリビングを中心に
各部屋へとつながる空間構成になっています。
建物内の案内板に平面図が記載されている
建設当時の時代背景もあり、非常にコンパクトにまとまっている平面計画ですが
全くの無駄がなく、とても機能的なつながりのある住まいとなっていて、
実際にその空間を体験したら、誰もが住んでみたくなると思います。
書斎から外を眺める
建物としての魅力もさる事ながら、昭和初期当時の時代を思い起こさせるような
そんな雰囲気を感じる事もできます。
雨戸や障子といった建物の部材に関しても、今の様な金属製品ではない
とってもやさしい感じの木のディテールがあり、
なんだかホッとするあたたかさを感じます。
雨戸や障子のディテール
前川國男さんは、ル・コルビュジェとアントニン・レーモンドから建築の薫陶を受けたモダニズム建築の旗手であり、数々の名建築を現代に遺しています。
東京文化会館
各地の美術館建築でも有名ですが、東京上野にある文化会館の
(リンク http://www.t-bunka.jp/ )
荘厳でマッスな感じがとても芸術的な印象で素晴らしい!と思います。
色んなスケール(大きさ)で空間を実現していた先人の功績に敬意を表しながら
いつまでも愛される建物を遺せるような家づくりを行っていきたいですね。
The house of Kunio Maekawa
KUNIO MAEKAWA
1941 Tokyo
追記
ちなみに前述の「江戸東京たてもの園」には、スタジオジブリ「千と千尋の神隠し」の油屋のモデルのひとつと言われている建物「子宝湯」もあります。
12月までのイベント「ジブリの立体建造物展」
(リンク http://tatemonoen.jp/special/index.html )
も開催されているようです。