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2020/12/08

リノベ新プロジェクト進行中@西新 step2現地調査①

リノベーションだから、できる

リノベーションのご相談を承った場合、プランをご提案するにあたって必ず現地調査を行います。実際に工事を行う現場でチェックリストに沿って様々な細かい部分を調査し、どのようなプランが可能かを判断するためです。

梁の位置、排気のルート、トイレの配管、床や天井の高さなどなど、プランの基準となる点を竣工図と合わせながら確認し、「多分大丈夫」ではなくて現実的に工事可能な設計を行っていくからです。

「キッチンをここに移動させたい」とか、「お風呂はこっちにしたい」などという水廻りの位置変更のご要望がよくありますし、私たちも既存の図面を見ながら水廻りはここの位置にプランしたらもっとよくなるななどと想像を膨らませたりします。しかし、果たしてそれが現実的に可能かどうかを、現場を細かく見ながら判断するのです。

では実際にどのようなことを確認していくのか、現地調査について詳しくお教えします。

・排気口の確認

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 通常、廊下側かバルコニー側のどこかにレンジフード・浴室・トイレなどの排気口が設けられています。排気口は替えられない為、排気可能なルートを確認してどのような位置にキッチンや浴室が設置可能かを判断します。例えばキッチンの位置を変更した場合、既存のキッチンの排気ルート(レンジフードから外部の排気口までの菅のルート)と変更したい位置からの排気ルートの間に梁を挟んでしまう場合、梁を貫通することはできないのでキッチンの位置の変更は不可能であると判断します。

・浴室の天井裏の確認

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 浴室の点検口を開けて、浴室と洗面室、トイレがどのような排気経路になっているのかを確認します。それぞれ単独で排気のルートがあるのか、もしくは浴室&洗面室、トイレ、などの二室換気になっているのかの現状を把握し、新しいプランの排気ルートを考えます。また、躯体までの高さも併せて確認します。

・床下と天井裏の高さの確認

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 畳を上げてコンクリートのスラブから床までの高さを調べます。既存の床下地の仕上げ方についても確認します。室内の必要最低限の天井高を確保した上で、床下地を組めるかどうか、また天井裏にどれだけスペースを確保できるかどうかを判断します。天井を上げれればダウンライトを入れることができますが、天井が直貼りで天井裏スペースも取れない場合は照明計画にも制限が出てくるからです。

・トイレの配管の確認

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 トイレが横配管の場合、位置変更はほぼ不可能です。また、現場の配管の高さに合う便器を選ばなければなりません。

・分電盤のアンペア数の確認

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 リノベーションの場合、基本的には分電盤を変更しますが、全体のアンペア数は必ずチェックします。オール電化や床暖房等の導入ができるかどうかの検討材料にします。

・給湯器の品番、設置位置の確認

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給湯器の号数、型番、追い炊きの有無などを確認します。共有部の廊下などの外部に給湯器が設置されている場合、サイズが変わると入らなくなるケースもあるので要注意です。

・インターホンの位置の確認

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 インターホンは交換不可能ですが位置は変更可能です。既存の位置から追って新しくどの位置に設置できるかを判断していきます。

・その他機器類の確認

もう使っていない有線放送やエアコン、床暖房などの機器類を確認し、管理会社様に確認しながら撤去していいものかどうかを確認します。

このように、現地調査ではかなり細かい部分をチェックして実際に施工可能なプランをご提案しております。そうすることでお客様に安心してリノベーションを進めていただくことが、もっとも大切な基盤となるからです。

次回は「現地調査② 収納計画」について。お持ちの衣類や靴類、その他のものを驚くほど細かく調査させていただきます。