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国内の家具の産地
リノベーションだから、できる先日参加したセミナーで家具の産地のお話がありました。マキハウスでは全国的にも有名な家具のまち大川の職人さんに造作家具を造ってもらっていますが、国内には大川の他にもいくつか大きな家具の産地があり、それぞれの得意分野があります。
大川家具 福岡県大川市
船を造る船大工が住み着き家具や建具を造り始めたのが大川の家具産業の始まりと言われています。様々な種類の木製家具を生産できる総合的な家具の産地で、量産家具を得意としています。生産量は全国No.1です。こちらの広松木工の家具などは人気が高いです。ロゴも現代風。
旭川家具 北海道旭川市
北海道の豊富な木材を使ったデザインセンスの良い家具の製造を得意としています。arflexやTIME&STYLE、CONDE HOUSEなど、多くの有名家具メーカーの家具の製造を手掛けています。それぞれのブランドがファクトリー(工場)を独自に持っており、そこでの家具製造の工程のストーリーもブランドのプロモーションの一つとして語られています。
CONDE HOUSEの家具。北海道の厳しい寒さで育った木材で造られる家具は、どこかずっしりとした強さが感じられます。
静岡家具 静岡県静岡市
鏡台やサイドボードなど、小さめの家具を生産しています。
飛騨家具 岐阜県高山市
曲げ木の家具の産地です。曲げ木といえばトーネットの曲げ木椅子が有名ですが、同じ手法の曲げ木椅子を造る職人さんが集まっているのが飛騨です。飛騨産業、日進木工などの全国展開をしている家具メーカーがあります。
飛騨産業の家具セット。曲げ木の技術の高さが垣間見られます。
府中家具 広島県府中市
腕がいい職人さんが多くいるというのが府中家具の一番の特徴で、コンクールでは常に上位入賞を果たすなど技術レベルの高さで注目されています。昭和初期に全国に先駆けて「婚礼家具セット」を開発したのが府中ですが、現在では備え付けの家具や建具など、総合的に家具を生産しています。
府中の‘F’とファニチャーの‘F’が、家具の継ぎ手のように組み合わさって表現されているロゴも印象的です。
徳島家具 徳島県徳島市
鏡面仕上げの優れた技術を持っているのが特徴です。ドレッサーを中心とした家具などを生産しています。
このように、産地による様々な特徴があり、国内でも色々なテイストの家具が造られています。その技術を受け継ぐ職人さんの数の減少は、他の分野と同じく今後直面する問題だと思いますが、インテリアを提案する私たちとしては、見た目だけでなくその技術力の高さをきちんと伝え、広げていかなければと思います。
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