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セブンチェアの種類、知っていますか?
リノベーションだから、できる先日お引き渡しをした薬院のマンションリノベーションでオーナー様が素敵なセブンチェアを入れられていました。2017年の限定モデルで、右側のピンクベージュの色のセブンチェアでした。
日本の桜の色をイメージしたという薄いピンク。脚の部分がローズゴールドのメッキ仕上げで、これがなんとも上品な雰囲気を醸し出していました。
ところで、この有名なアルネ・ヤコブセンデザインのセブンチェアですが、木部本体や脚部の仕上げによってバリエーションがあるのをご存知ですか?今日はセブンチェアの種類についてお教えします。
セブンチェアの歴史
デンマークが生んだ偉大な建築家アルネ・ヤコブセンは、プライウッド(芯材に薄くスライスした木材を積み重ねて接着した合板)に加工を施し曲面に成形加工した「成形合板」により、世界で初めて椅子の背と座面が一体となって成形された「アントチェア」を1952年に発表しました。その3年後の1955年、アントチェアに比べ背の部分が大きく広がり、より耐久性に優れ、洗練されたフォルムを持つ「セブンチェア」が発表され、その後現在までデザインの歴史に残る名作として世界中で愛されています。
そんなセブンチェアですが、プライウッドの種類と仕上げ、脚部の仕上げやオプション加工によっていくつかに分類されます。
1.ナチュラルウッド
木の素材そのままの美しさが際立つナチュラルウッドのシリーズは、ウォールナット、オーク、メープルなど全部で9種類。品質と素材に対する職人のこだわりが伝わってくる美しいチェアです。
2.カラードアッシュ
座面は薄い9枚レイヤーの積層合板で構成されており、外側を美しい木目の仕上げ板で挟み、3枚目を横目に使い、中央は縦目使いにし、椅子のカタチに3次元成型した高度な技術で作られています。その結果、セブンチェアの特徴でもある軽さと強度が生み出されました。それにホワイトやブラック、レッドなどのカラーが施されており、うっすらと木目も見えます。ナチュラルウッドと比べると素材の重みが減るかもしれませんが、豊富なカラーバリエーションの中から選ぶことができます。
3.ラッカー仕上げ
木目が見えないラッカー仕上げのタイプです。艶やかな美しさがさらに椅子の存在感を高めてくれます。価格帯としては、ラッカー仕上げ>ナチュラルウッド>カラードアッシュ の順で、この3つの基本ラインナップの中では最も高くなります。
4.カラードアッシュ 脚部粉体塗装仕上げ
カラードアッシュの本体に、スチールの脚部が粉体塗装で本体と同色で仕上げられているものです。
5.ラッカー 脚部粉体塗装仕上げ
ラッカー仕上げの本体に、スチールの脚部が粉体塗装で本体と同色で仕上げられているものです。
6.フロントパディング仕上げ
カラードアッシュの本体に、背面から座面にかけてファブリックやレザーを貼った仕上げです。端の部分は本体の木部が見えます。
7.フルパディング仕上げ
シート全体にファブリックやレザーを貼った仕上げです。本体の木部は見えない仕上がりです。
このように、ナチュラルウッド、カラードアッシュ、ラッカーの基本の3種類から、さらに脚部塗装、カバーリングなどで様々なバリエーションが広がり、さらにはそれにアームをつけたもの、キャスターをつけたもの、など、非常に多くの種類に裾が広がっていきます。
実は選ぶのに迷ってしまうほど奥深いセブンチェアです。共通して言えるのは、デザイン的にも技術的にも歴史に残る名作であると同時に、抜群の座り心地であるということ。さらに、シーズンごとに限定のカラーや仕上げを発表して常に進化しつづけているということ。一家に一台欲しい逸品ですね。
ジェネリック品も数多くありますが、こちらの「フリッツ・ハンセン社」がセブンチェアの正規販売社です。
セブンチェアの種類の詳細はこちらをご覧ください。
https://fritzhansen.com/ja-jp/products/chairs?showType=Series7