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2017/06/26
造作家具のディテールを考える
リノベーションだから、できる造作家具は部屋の雰囲気を左右する重要な要素の一つですので、そのディテールにもこだわります。こちらの玄関ホールの収納。真ん中の飾り棚の部分を拡大すると…
このように、端の部分が斜めにカットされています。斜めにすることで見えがかりの部分をできるだけ細くかっこよく見せようというデザインへのこだわりです。
壁面のタイル、飾り棚のウォールナット、収納の白い塗装、3つの異なる素材が重なり合う難しい部分ですので、細かいデザインにも気が抜けません。
・斜めにカットされたウォールナットの棚の小口
・隙間からみえるタイルのステンレス見切り
・白い塗装の収納の手がかり部分
細かいところのディテールをいかにかっこよく見せるか。この繊細な部分を大工さんや家具の職人さんと打ち合わせを重ね、見え方を考察して細かいデザインを決めていきました。
少しわかりづらいですが、こちらはカウンターの高さに対して扉を若干高くするというデザインにしました。そうすることで白い塗装の扉が全面に出てきてカウンターの小口が隠れるので、より美しく見えるのです。
こちらの飾り棚は、棚の小口を斜め下にカットしたデザイン。見えがかりの部分はわずか数ミリですので、正面から見た時に細く見えます。出来上がった時にどうみえるか、どうすれば美しく見えるのか、頭の中で想像しながらデザインを決めていきます。
こちらのテレビボード下の収納は、引き出す際にスムーズになる様に手を引っ掛ける部分をJ型にカットしました。今回はカットした部分を引出の面と同じもので仕上げましたが、あえて違う色にしてみても素敵かもしれません。
このように、造作家具のディテールまでも細かく考え、その積み重ねで空間を美しく見せています。