ブログ

2014/10/15

「家は職人次第」住まいの断熱について考える 

現場レポート

前回、断熱材をご紹介しましたが、今回は気密性に関して考えてみたいと思います。
どんなに断熱材の性能が良くても、気密性が悪い建物だと













夏の場合・・・冷気が逃げやすい(冷房が効きにくい)
冬の場合・・・暖気が逃げやすい(暖房が効きにくい)

というようになります。またランニングコストもかかってきます。
建物全体のスキマをどれだけ少なくできるかが重要な部分になってきます。













家の気密性を数値化したものが【C値(隙間相当面積)】といいます。
単位は ㎠/㎡・・・床面積1㎡あたりに対して何㎠のスキマがあるかを表します。
この数値が小さいほど気密がいい住宅ということになります。
この数値のもとになるものが【次世代省エネルギー基準】です。

この基準は
平成11年にCO2の排出を抑えて、地球温暖化対策に貢献するために、
新省エネルギー基準に比べて
10~30%程度の省エネ効果向上を図り、
さらに高いレベルの省エネルギー基準として設けられたものです。

この基準には、仕様規定と性能規定とあり、
性能規定の中に【Q値】【C値】の基準があります。

その基準値は次のようになってます

上の中の Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵ は
地域区分で次のように区分されています。

福岡県はⅣ地域ですので、C値 5㎠/㎡以下であれば、
基準をクリヤすることになります。

では、どのように計測するかというと
写真のような機器を使用して

①住宅内で、開口部に測定器を設置して
室内の空気を送風機で外部に送り出し漏気量を測定します。

②室内の空気が減少するので室内外に圧力差が生じます。

③圧力差と空気の漏気量を測定器で測定する















建物の仕様・大きさ・形・気密断熱の仕様、サッシの種類etcで数値が左右されますが
断熱性能としての気密を考えた場合、相当隙間面積は2c㎡/㎡以下を、
計画換気を考えると1c㎡/㎡以下を目標とすべきでしょう。

ちなみに、昨期のマキハウスのC値の平均値(硬質発泡ウレタンフォーム施工)は、
C値=0.5㎠/㎡ でした

わかりやすく言うと、延べ床面積100㎡(約30坪)の家では、
家全体の小さな隙間を集めた合計が50㎠(5cm×10cm)になるということです。
どれだけ隙間が少ないかがわかります。

断熱性能・住宅の性能の判断材料として、
C値のことも頭の片隅に置いておかれてはいかがでしょうか?

次回は【計画換気】です