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2014/09/14

住まいの快適さを追求する「動線から考える」スポーツ編 ”予備動作空間の重要性”

住まいの快適さを追求する

先日の全米オープンテニス、皆様は見られましたか?
まさか生きているうちに、
日本人がセンターコートで優勝をかけて戦うなんて思ってもいませんでした。



















(写真はHP:tennis365.netより)

負けはしましたが、錦織圭選手の活躍は今後にも繋がる
とても素晴らしいものであったのではないでしょうか。

今回はスポーツを切り口に、動線を考えていきたいと思います。

スポーツにもよりますが、
走ったり跳んだりする動作の前に予備動作というものあります。

例えばテニスではスプリットステップといって、レシーブ動作の前に相手のボールに対して構えるためのステップがあります。
次の動作のために、ニュートラルな姿勢のための準備のようなものです。
ちなみに錦織圭選手はそれを片足で行い、より早い動作の移行をしているようです。

動作の変化が伴う際に、歩いていてもそうですが、
必ず次の動作がしやすいようにする予備動作があります。
剣道や柔道などの格闘技は、この予備動作をいかに相手に悟られずにするか、
または悟るかによって勝敗が大きく左右されます。

一連の動作がスムーズであればあるほど、
スポーツでは大きく勝敗に左右するのではないでしょうか。

その為、それに見合った空間があるかないかで、
動作移行のし易さに直結し、強いては勝負の勝敗に大きく影響するように思います。














(写真はHP:石川道久のBLOGより)

-2014ブラジルW杯アルゼンチン対ベルギー 4人に囲まれるリオネル・メッシ-)
私たちが日頃生活している様々な空間にも、この移行空間がそれとなく存在し、
その空間の質と量が快適性につながっているように感じます。

階段一つとっても登る動作と回転する動作が混在する回り階段は、スペースの取り方やそれに結びつく空間によって登りやすかったり転げ落ちそうになったりもします。

















(写真はニューヨークのディアセンター:
階段の上り下りの階段と、身体の向きを変える踊り場がきちんと分けられている)

動線が交差する交差点も、サインや通りのパースペクティブによる分かり易さなど、
次の動作を誘引したりする工夫がなされています。
















(写真はニューヨーク-タイムズスクエア:メインストリートが交差する場所で色々な人が滞留する場所で、看板などが集合している場所)


















(写真はフィレンツェ駅:行き来する電車が待合所から分かりやすいようにホームが直行している)

住宅の中でも玄関や先に述べた階段述べた階段、ホールなど単純に広さだけでなく、
それぞれどのような空間とどのように接続しているかで、
相応しいボリュームや意匠に努めていければと思います。
階段を昇降する前の予備動作を考えたホール空間、

収納をする前の扉の開閉や荷物を仮置きする空間など、
弊社では予備動作を考慮した空間づくりをしていますので、
使ってみてより快適な住空間を実感していただけるのではないでしょうか。