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2014/10/30

「失敗しない家造り」住宅に甚大な被害をあたえるシロアリ対策!

失敗しない家造り

今日はシロアリについてのお話です。
シロアリと聞いてもあまりピンとこないよ、と思われる方も多いかと思います。
私もそうでした。でも一度その被害を目の当たりにすると認識が変わります。








































シロアリにはよく知られているものでイエシロアリと
ヤマトシロアリの2種類があります。
最近では外来種で恐ろしいのもいるようですが、まだお目にかかったことはありません。

イエシロアリは蟻道と呼ばれる土のトンネルを作って家中を動き回り食害してゆきます。
光を嫌うため地中の本巣から地上に上がると蟻道を伸ばし地中から水分を補給しながら壁内や天井内などの光が差さず人目に触れない場所に分巣といわれる巣を作ります。
そこを拠点に活動し多大な被害をもたらす訳ですが、表に出ないのでかなり被害が進むまでわかりません。
速いスピードで被害が進みます。新築したばかりだからと安心はできません。
2~3年で甚大な被害を与えることもあります。

そこらじゅうを食い荒らし、新たな営巣地を見つけようと
大量の羽蟻となって飛び立つときに初めて被害に気付きます。
これがイエシロアリ被害の怖さです。

一方ヤマトシロアリは蟻道をつくらず地面からあまり高くは上がらないので
1階の風呂場や洗面所の土台廻りによく見かけますが、
場所が限定されるので一般的にあまり大きな被害にはなりません。

ではシロアリ被害を防ぐにはどうしたらよいか。
新築時には何らかの防蟻処理を行いますが半永久的なものはないので
まず定期的な点検を行い、床下や家の外周部などに兆候がないか調べます。
問題なければひとまず安心ですが環境条件や周囲の状況など総合的に
判断して防蟻処理の更新など適切な処理を行うことも効果的です。

また白蟻に限らず虫は風通しが悪く、日が当たらない、ジメジメした場所を好むのでそういった環境を家の周囲に作らないことが大事です。
倉庫や物入れなどはフェンス側に寄せて家との空間を取り風通しを良くしましょう。

草木などもできるだけ家から放して植える様にしてください。
因みに虫やムカデなどは草木の枝を伝って隙間から侵入することが多いようです。
また日曜大工が趣味のお父さんが外壁に材木を立てかけてそのうちにと
思いながら年月が経って朽ちてゆくのをたまに見ますがこれも
シロアリに撒き餌をしているようなものです。

近所で古い家を解体した場合なども注意が必要です。
住処を失った白蟻は次のターゲットを探します。

万が一被害を発見したら慌てずハウスメーカーや駆除業者に
相談をすることをお勧めします。
巣ごと根絶するためには最初の一手を間違うと処理が難しくなることもあります。
シロアリは木造住宅の構造部分を食害するため
被害の大きさによっては費用もかなりかかる場合がありますので、
その時の為の保証を付けた防蟻処理工事もあります。

シロアリは昔から日本中いたるところの地中に普通に生息する生き物で、
本来は倒木などを餌にしてコロニーを形成します。
自然の生態系の中で朽ちた木を土に返す重要な役割を担う生き物でもあります。
そこへたまたま餌となる木造住宅が侵入してきた、
という言い方が正しいのかもしれません。
ひょっとしたらシロアリには材木という朽ちた木を土に返す
という大義名分があるのかもしれませんね。

シロアリの生態を知って
上手に付き合う(防御する)、これがポイントです。