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2014/12/21

職人の仕事 <壁紙クロス編>

現場レポート

 

一般住宅に用いられる壁の仕上げ材には
様々な種類があります。

中でもビニールクロスは施工のしやすさや量産性から
住宅だけではなくオフィスやホテルまで、
様々な建物で使われています。



ビニールクロスとは
ポリ塩化ビニールを主原料とした壁紙の事で、
様々な色や柄があり消臭や抗菌等の機能を
持ったものもあります。

前述の通り、
糊をつけた壁紙を貼っていくだけなので施工がし易く、
最近では一般の方向けのクロス施工キットも売られています。

今回は、実際のクロス屋さんの仕事の様子を
紹介したいと思います。


一般の住宅ではほとんどの場合、
柱や梁・天井の下地として石膏ボードが貼られています。
石膏ボードは名前の通り石膏を主成分とした板を、
特殊な板紙で包んだ建築材料です。

安価で丈夫、遮音性が高いので、
建築現場ではよく使われてています。


ボードが貼られています。
クロス屋さんの仕事はこの状態から始まります。

貼り替えの場合は、古い壁紙をまず剥がします。
市販のスクレーパーやクロス剥がし材を使うと
綺麗に剥がせます。

コンセント等のカバーは、
プラスドライバー等で外しておきます。


ボードの継ぎ目やひび割れ、穴等はパテ埋めします。
下地の凸凹は、クロスを貼った表面にも出てきますので
大事な工程です。




新築の現場ではこの様に
ボードの継ぎ目やビス穴がたくさんあるので、
全てパテ埋めして平らにします。

パテが乾くと、壁紙を貼りますが、
まず壁紙の裏面に糊を塗布していきます。

専用のものもありますが、
無い場合は襖・障子用の糊でも大丈夫です。

糊をつけてすぐに貼ると
ジョイント部分に隙間ができてしまう事がある為、
15~20分程経ってから、貼っていきます。




ご家庭での貼り替えの場合冷蔵庫や収納の裏など
目立ちにくいところから貼っていくと、
失敗が少なくて済みます。
また刷毛やローラーがあると空気が入りにくく綺麗に貼れます。

もし空気は入ったり皺が寄ったりしてもすぐには乾かないので、
剥がして貼り直す事が出来ます。

クロスに付いてしまった糊は、
スポンジや雑巾で綺麗に拭き取ります。





余分な部分をヘラとカッターで切り取ると完成です。

クロス専用ボンド(ジョイントコーク等)があると、
多少の傷はめくれは目立たなくなります。
400~500円程度で手に入ります。

クロスは振動や気温差(暖房の風等)によって
多少伸縮する場合があります。
特に新築後すぐは湿気や乾燥の影響を受けやすく
定期的なメンテナンスが必要になります。

業者さんに頼むと早いですが、
今はホームセンターにも様々なアイテムが揃っていますので、
自身でリフォームを楽しむという考えも選択肢の一つとして、
検討されてみてはいかがでしょうか。