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2015/01/30

知っておきたい結露の常識!

住まいの快適さを追求する

結露のお話です。

冬場になるとサッシ面の結露に悩まされるご家庭も多いのではないでしょうか。
結露とは空気中にある気化した水分が冷たい窓面などに触れることにより
気温が低下して凝縮し露となって窓面や壁面に付着した状態をいいます。

空気中に含むことができる水蒸気は気温によってその量が決まっています。
気温が高いほどその量は増え、ある温度で限界まで水蒸気を含んだ空気を飽和空気、
その時の温度を露点温度と言いますが、
露点温度以下に下がると空気中の水蒸気が結露します。

暖房すると気温が上がり上記の原理で水分の蒸発が促進されるため
人体からの水分や調理時の水分の蒸発量が増えます。これが空気が乾燥した状態です。
肌が乾燥したりのどが痛くなったりするのもこの状態です。

飽和空気の水蒸気量を100%として比較した値を湿度(相対湿度)として表しますが
快適の目安はだいたい40~60%と言われます。
健康を考えると加湿器などでの調湿も必要ですが湿度は常に温度条件によって
相対的に変化していますのでバランスを取るのは非常に難しいです。

また調理や暖房に使う都市ガスやプロパンガスは燃焼時に水分を発生させる為
大量に結露を生む原因ともなります。

室内表面で起こる結露はふき取って乾燥させるこもできるのですが
壁内、床下、天井内等にまわった空気は結露の条件が整えば
どこでも結露が発生する可能性があります。
暗くジメジメした環境を作り出しカビや木材の腐朽を起す、
むしろ雨漏りよりも性質が悪いといえます。

最近は高気密高断熱住宅が多くなって来ましたが気密性が良くなった分
室温に比べ湿度のコントロールに注意しなければなりません。
調湿の方法は空調システムに依る方法、換気システムによる方法がありますが
前者の場合は規模の大きなシステムになりますので戸建て住宅では後者による方法が
一般的です。

最近の新築住宅は24時間換気システムが導入され、
またサッシは樹脂枠にペアガラスの仕様が多くなりましたので換気系統が
きちんと作動していれば概ね結露の心配は少なくなりました。

サッシ廻りに結露が起こるようであれば
2重サッシ(窓の内側にもう1枚サッシを付ける)の取付も効果的です。

結露の原理を考えると対策は必要な換気量をきちんと保つよう心掛ける、
結露した場合はこまめにふき取る、この2つが決め手です。

とは言ってもきちんと換気すると冬は寒いですよね。わかります。
冬の寝室などは加湿したいくらいです。風邪をひいてもいけませんしね。
その辺は自己責任でお願いします。